ポール・トーマス・アンダーソン脚本・監督、”ゼア・ウィル・ビー・ブラッド”。主演は今作でオスカーを射止めたダニエル・デイ=ルイス。
1898年から始まる、石油屋としてのダニエル・プレインヴューの叙事詩的物語。
父を嫌悪し、子を信用せず、ゆえに家族を持たず、友もなく、神をも信じない男、ダニエル。
彼は言った。
『私は競争心が強い。』
『他人を成功させたくない。』
『人を嫌悪している。』
『いつも私は・・・人を見ても好きになることがない。』
全てを捨てて石油採掘事業に身を賭している、と言えばカッコいい。が、実際はそれだけが彼が生きている証であり、絶対に負けられない勝負なのだ。そしてその強引さ、強欲さゆえに多くの血が流れる。
彼は寂しさや哀しさなんて微塵も見せない。だからといって満たされてはいない。憎悪と幸福が同居することはないのだ。
そんな彼の生き方は彼に流れる血のせいなんだろうか?
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
/ ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
スコア選択: ★★★★☆