中島哲也脚本・監督、”パコと魔法の絵本”。
”下妻物語”、”嫌われ松子の一生”ときてこれだ。実写とCG、アニメが融合している画面は極彩色で、出演者の誰もがキテレツな格好をしていて、視覚的にはなんとも賑やか。衣装に負けてはならじとばかりに、全てのキャラクターのテンションが高く、集団躁状態のようである。
最初の10分が肝心。ここで乗り切れなかったら、このテンションに付いていけない。
残念ながら私は乗り切れなかったのでやんす・・・。
舞台のほとんどは病院で、なんだか狭ーいところで話が進むなーと思っていたら、舞台演劇の映画化だったような!と思い至る。
そう、原作は後藤ひろひとの舞台演劇、”MIDSUMMER CAROL ガマ王子とザリガニ魔人”。一般受けはしなさそうだけど、やっぱりオリジナルタイトルの方がこの作品の本質をちゃんと捉えている。映画タイトルはちょっと疑問なり。
キャラクター中一人だけカブリ物がなく、かわいさ大爆発のパコことアヤカ・ウィルソン。勝手に脳内で我が娘にし、『おとしゃん、おとしゃん。』と言われているところを想像。いや妄想(←Jack畑産の瓜のせい)。物語そっちのけでそんなことをしていたら、ついついコックリ。役所広司の熱弁は全く耳に入らず。
最初から最後まで出ずっぱりのカブリ物キング・阿部サダヲがある意味主役だったんじゃないかと、今になって思う。
【パコと魔法の絵本】 ★★★☆