ドゥニ・アルカン監督・脚本、”みなさん、さようなら”。原題は”Les Invasions Barbares”。
フランス系カナダ人の大学教授が主人公。先があまり長くない彼の病状を知り、それまで不仲だった息子が最高の最期を演出しようと、彼の友人達と連絡を取る・・・。
主人公曰く、自分は好色な社会主義者で、息子は野心的な資本主義者。その言葉通り女のケツばっかり追い掛け回し、入院中の病院にも愛人が来る始末。加えて息子が連絡を取った友人達の中には、その昔彼と寝た女性が二人も。愛想を尽かして別居中の奥さんも一緒になって、ベッドで寝ている彼の周りであけすけな会話のオンパレード。
カッコ悪いことはなんてカッコいいんだと、久々に実感した。あまりにもカッコいい男の姿の一つがあった。女子ウケは全くしないだろうけど。
物語はサラッとクールながら、キッチリ【死】は描かれていて、そこから【生】を考えさせられる。いい映画。2003年アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。
作中で出てきたフランス大統領、フェリックス・フォールの最期の逸話が最高。愛人との密会中に急死したそうだ。具体的には今作参照。
実際のところ、死と生がどーのこーのって前に、男ってのはどこの国でもいつの時代でもいくつになっても中2率が高いんだなと思った。フェリックス・フォールの死に方を踏まえた上で男として最高の死に方とは?って話で、中2なら確実に朝まで飲める。
みなさん、さようなら
/ アミューズソフトエンタテインメント
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