中江裕司脚本・監督の”恋しくて”。
彼は京都出身ながら大学時代から沖縄で暮らし、沖縄を舞台にした映画を撮り続けている。
今作はBEGINの名曲、”恋しくて”をモチーフにした物語。
幼なじみのカナコとエイジュンが高校で再会し、カナコの兄セイリュウが一緒にバンドをしようと言い出したところから物語は始まる。
石垣島の気候の暖かさは、そのまんま人の温かさに繋がっている。温かい人々はみんな【うた】を愛し、石垣島には【うた】があふれている。
カナコとセイリョウの母親役が
与世山澄子で、彼女がしている店の名前もそのまんま”インタリュード”だったのがよかった。彼女が歌う”What a Wonderful World”は素晴らしい。
しかしながら物語としてのテンポや起伏にとらわれ過ぎたきらいがあり、イマイチ感情移入しづらかった(と言っても落涙はしたのだが・・・)。と、少々不満があるのは中江監督の前々作、”ホテル・ハイビスカス”が素晴らし過ぎたからだ。あの作品が私の今作への期待値を上げてしまった。映画としての熱や多幸感、そしてなんと言っても愛すべき主人公のキャラクター像は”ホテル・ハイビスカス”がぶっちぎりだ。観れば必ずハッピーになれる。
てなことを書いていたら、”恋しくて”のカナコは”ホテル・ハイビスカス”のミエコの成長した姿なのか?(ヴィジュアルだはなくキャラクターが)似てるよな?なんて思えてきた。う~む、”ホテル・ハイビスカス”を借りに行くことにしよう。
恋しくて
/ アミューズソフトエンタテインメント
スコア選択: ★★★★
ホテル・ハイビスカス
/ バンダイビジュアル
スコア選択: ★★★★★