The Birthdayのギタリスト、イマイアキノブおすすめの映画、”チャイニーズ・ブッキーを殺した男”。聞いたことのないタイトルに興味を覚えた2、3週間後、菊地成孔がHPに書いていた。今日、”ロング・グッドバイ”と”チャイニーズ・ブッキーを殺した男”を観た、と。ハードボイルドな日だ、と。
これは観ずにはおれない。”グロリア”を撮ったジョン・カサヴェテス監督、”チャイニーズ・ブッキーを殺した男”。
目の粗いフィルムに手持ちカメラの安定しない揺れる映像。編集も粗い。BGMは一切ない(正確にはタクシーの中で数秒あるだけ)。
男が男を男っぽく撮りましたって映画。マッチョということではない。男なら誰もが一度は憧れる【不良】を映像化したといえば伝わりやすいだろう。カッコよさとカッコ悪さがないまぜになっているカッコよさ。
ベン・ガザラ演じる主人公、コズモ・ヴィテリがバーでオーダーしたのは字幕的には水割。私の拙いヒアリングでは『Scotch&water.』と聞こえた。が、出てきたのはショットグラスとオールドファッションドグラスの中間ぐらいのグラスに氷なしで並々と注がれた液体。あれが彼の地の水割りか・・・。よくわからないが、その液体を一気に飲み干す様はカッコよかった。
置いてあるレンタルショップもなかなかないであろうこの作品。私は1軒目でフラれ、2軒目でビデオテープしかないと言われた。しかしながら、男だったら探し出して観る価値はある。
チャイニーズ・ブッキーを殺した男
/ 東北新社
スコア選択: ★★★★