小林聡美主演の”かもめ食堂”。共演が片桐はいり、もたいまさこ。この3人が揃えばそれだけで映画として成立するであろうキャラの立った3人組。脚本・監督は荻上直子。
フィンランドにできたばっかりの和食屋、かもめ食堂。メインメニューはおにぎり。鮭、梅、おかかの3種類。でもお客様は来ない。開店して1ヶ月、誰も来ない。
主人公サチエは言う。『毎日まじめにやってれば、そのうちお客さんも来るようになりますよ。』
フィンランドの空気のせいだろうか。映像がとてもきれい。人としての熱が伝わりにくいという欠点はあるが、街の風景や匂いはストレートに伝わってくる。フィンランドに行ってみたくなった。
食堂ゆえに食べ物の画がたくさん出てくる。豚肉の生姜焼き、鮭の塩焼き、トンカツ、唐揚げ、そしておにぎり。どれもこれもがうまそう。それを作るキッチンがカッコいいので、【うまそう】に拍車がかかる。
ふらりとはいってきたフィンランド人男性がサチエにコーヒーのおいしい淹れ方を教えてくれた。最初におまじないを唱えろと言う。その言葉は『コピ・ルアック。』
彼の淹れたコーヒーが、自分が淹れたものよりおいしいことに驚いているサチエに彼は言った。『コーヒーは自分で淹れるより、人に淹れてもらう方がうまいんだ。』
その通りだ。だから私は自分のためではなく、お客様のためにコーヒーを淹れる。おまじないとともに。
「コピ・ルアック。」
かもめ食堂
/ バップ
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