おもしろすぎる金曜深夜のドラマ、”帰ってきた時効警察”。
オダギリジョー演じる霧山は時効課の警察官。あくまでも趣味で、時効になった事件を解決というか解明するミステリー・・・というのが本筋ですが、見所はそんなところではありません。いたるところに散りばめられた小ネタの数々にくだらなさを感じつつ、霧山の同僚・三日月を演じる麻生久美子の感動に値するほどに女優魂爆発のコメディエンヌぶりを堪能し、脇を固める濃いキャラクターも含めての脱力必至のどうでもいい話にニヤニヤするのが、この作品の真っ当な愉しみ方と言えましょう。
三木聡、園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチといった曲者たちの脚本と演出が常に素晴らしく、前作”時効警察”のあまりの評価の高さゆえに、今回『帰ってきた』のです。で、やっぱり素晴らしいのです。
例えば、前作で量が常に多めの【多め亭】だった食堂が、常に早めの【早め亭】になっていて、ここでの不条理で理不尽でバカバカしいやりとりなんて、ほんとニヤニヤ笑わずにはおれません。で、このニヤニヤ笑いこそが、この作品の真骨頂。
まだ後数回は放送されるはず。ニヤニヤニヤニヤ笑えるはず。未見の方、是非ご覧になってニヤニヤしてください。よろしくお願いします(と、由紀さおりが言っています)。
うっかり座ると『ブ~ッ』とオナラをしたような音が出るのはブーブークッションですが、この文章はノンフィクションですから、名称、団体等は実際のものです。
時効警察 DVD-BOX
オダギリジョー / / 角川エンタテインメント
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