
リュック・ベッソン監督・脚本、"レオン 完全版"。
ミルクを愛する殺し屋のレオンは新たな仕事を頼まれる・・・。
レオンのアパートの隣室には家族が住んでいて、娘のマチルダがタバコを吸っているのを目撃するが・・・。
1995年の劇場公開当時に鼻膨らませてふんがふんが言いながら観に行った。すばらしいと思った。当然それまでのリュック・ベッソン作品は全部観ていたし、フランス映画におけるBBCも通っていた。リュック・ベッソン、ジャン・ジャック・べネックス、レオス・カラックス。
なのでフランス制作でありながら舞台がニューヨークの今作は、リュック・ベッソンが商業映画へと踏み出したなと思った。でもそれは悪い意味ではなく、今作のマスに向けたスタイルのバランスこそがすばらしいと思っていた。
時を経て観た。
これは今じゃギリギリの設定だ。レオンとマチルダの関係性、これはめちゃくちゃギリギリ。
レオンが見た目よりも子供(ミルクが好きでふざけるのも好きで文字の読み書きができなくて女性に奥手)で、マチルダが見た目よりも大人(利発で言葉が強くて気も強い)だからこそ、なんとか2人の間に恋愛感情が芽生えるのもあり得なくもないなと思える。ただし演じているのがジャン・レノじゃなかったら、ナタリー・ポートマンじゃなかったら絶対に成立していない。彼と彼女の演技力、脚本の咀嚼力があったからこそ観ていられたのだ。
つまり、ジャン・レノもナタリー・ポートマンもすばらしいんだけど、この脚本を書いたリュック・ベッソンはどうかしてるとしか思えない。少なくとも恋愛観に関しては酷いとしか言えない。これは1995年には全く思わなかった、感じなかったこと。時を経て観ると感じ方も変わる。
この後に"フィフス・エレメント"を観て「ん?」ってなって、続く"ジャンヌ・ダルク"で「もうリュック・ベッソンはいいかな」と思ったのも、この流れだと必然だったんだなと思う。そして数年して"
ルーシー"を観て「やっぱり」ってなるわけだ。納得。