
イ・ゲビョク監督、"LUCK-KEY ラッキー"。
雨の夜、殺し屋は首尾よく仕事をこなす・・・。
役者志望のジェソンは今日も今日とて金がなく、大家に滞納した家賃の支払いを迫られる・・・。
殺し屋がなかなかの強面で「え?この人が主人公なの?」とちょっと驚いた。
そんな殺し屋と役者志望の若者がひょんなことから入れ替わってしまうコメディ。観て分かったのはデキる奴は何をしてもデキるし、ダメな奴は何をやってもダメってこと。例え入れ替わって状況まで変わってしまっても、だ。
なので殺し屋にバリバリ感情移入しながら観てた。でも頭の片隅には常に「こいつ殺し屋なんだよな」があった。
そしたらば。
リアリティーよりも観てるこっちの気持ちよさを優先した脚本で、後味の悪さなんてない、非常に気持ちいい結末だった。そう、フィクションなんだし、変にリアリティーを追求してバッドエンドになるより、能天気なハッピーエンドの方が絶対にいい。私はそう信じてる。
昔、『映画のハッピーエンドはおかしい。だって現実はそうじゃないから』って言ってた人がいて、「は?現実がそうじゃないから映画だけでもハッピーエンドがいいに決まってるじゃん」って若かりし頃の私は思った。今でもその想いは変わらない。
と、気持ちよく観終わることができる今作。この感想文を書くにあたってWikipediaを見て、内田けんじ監督の"鍵泥棒のメソッド"韓国版リメイクだってことを初めて知った。なるほどー。ていうか観たことあるじゃん。
感想文も書いたじゃん。でもすっかり忘れてたから「どうなるんだろう?」って思いながら今作を普通におもしろく観たじゃん。いいのか悪いのか。ていうか、感想文に書いてることも一緒じゃん。当然なんだけど。
こうなると"鍵泥棒のメソッド"をまた観て観なきゃってなるな。しばらく経って話を忘れた頃に観てみよう。