
NHKドラマ、"東京サラダボウル"。金沢知樹脚本。原作は黒王の漫画、"東京サラダボウルー国際捜査事件簿ー"。
取調室では中国人の女性被疑者の通訳を中国語通訳者である有木野が担当している。有木野が新宿に向かう途中、緑髪の女性がサソリを食べているのを目撃してしまう。実は彼女は鴻田麻里という刑事で・・・。
最終回まで引っ張るミステリー要素もありつつ、各話では急増する外国人の問題を犯罪を通して描いていく。今、描くべきところにフォーカスしているのがとてもいい。多様な文化が共存する東京をサラダボウルに例えてのタイトル。
鴻田の緑髪も最初こそ「なんで?」って思ったけど、割とすぐに受け入れられた。1人で捜査しがちなのも、みんなの話を親身になって聞くのも、何かと言ったらバインミーを食べる、もしくは奢るところも、眼鏡もパンツルックも全てキャラクターとしての整合性があると思える。演じている奈緒がハマり役。なんならアリキーノの松田龍平も織田の中村蒼もドンピシャ。
阿川が絶対的な悪ではなく、そもそもは正義のためだったのに気付いたら戻れない状況に陥っていて、最後の最後でけじめをつけようと足掻いていた姿が切なかった。彼も多くの外国人犯罪者たちと同様の【こぼれ落ちた人】だったのかもしれない。
そんなメインキャスト以外の他の演者もみんないい。温度感が同じというか、この作品を同じ方向に持っていってる感じがする。ちゃんとチームになってる感じ。
で、ちょこちょこ出てくるアジアンな食べものがまたいいんだ。私が
バインミーを作っちゃうくらいだもの。最終回で鴻田がみんなにバインミーを配っているのを観て「俺にもくれよー」って思った。また作ろ。
続編を観たいのはもちろんだけど、原作漫画はどうなってるんだろうと思ったら全5巻で完結している。いや、どうも急に終わったっぽい。
まあでも5冊しかないなら買って読んじゃおうかなー。