
マシュー・グッドフュー監督、"キラー・ナマケモノ"。原題は"Slotherhouse"。
パナマのダリエン地峡で野生のナマケモノが・・・。
大学4年生のエミリーはモールで・・・。
はちゃめちゃである。こんなはちゃめちゃな映画があっていいのだろうか。ってくらい、はちゃめちゃである。"
ゾンビーバー"、"
コカイン・ベア"を遥かに凌ぐはちゃめちゃっぷりである。
パナマで密猟されたナマケモノ。これがなぜか人を殺しまくる。しかも相当に知能が高い。加えて動きが素早い。知ってるナマケモノとは全く違う。
えーと、最初で何か見逃したかな?薬とか強いショックとか、ナマケモノが激変するきっかけが何かあったかな?と思って見返してみたけど特にない。なんか8時間ごとに薬を飲ませる設定だけど、それは抑えるための薬っぽい。
てことは・・・。
え?これは素でこんなに知能が高くて素早いナマケモノってこと?はちゃめちゃやん!
で、それをエミリーが女子寮に連れて行く理由もきっかけもこれまたはちゃめちゃ。もしかしたら、ものすごく製作者の側に寄り添って制作意図を深読みするならば、もしかしたら『SNSの【いいね】なんて気にせず自分を信じて生きるのよ』っていうメッセージを訴えているのかもしれない。もしかしたら、である。
だとしてもそれを伝える術がこれだとしたら、それはそれではちゃめちゃである。
ちなみにナマケモノは英語でSloth。だから原題は"Slotherhouse"なんだな。これが劇中の日本語訳は【生獣の館】になってる。これはうまい。
けれど、じゃあ邦題も"生獣の館"でよかったじゃんとは思わない。それは難し過ぎるし、何より今作のはちゃめちゃさが伝わらない。はちゃめちゃさをダイレクトに表現するなら、やっぱり"キラー・ナマケモノ"が正解だと思う。
まだ2月だけど、2025年の私的はちゃめちゃオブ・ザ・イヤー受賞は確実な気がする。人生における大事な93分間を無駄に過ごしたい人だけご覧あれ。