フジテレビドラマ、"新宿野戦病院"。宮藤官九郎脚本。
日本のカオス、新宿歌舞伎町。NPO法人の代表である舞が海外向けの動画を撮影していると泥酔している女性がいて・・・。
泥酔しているのが小池栄子演じるところのヨウコで、アメリカで生まれ育った軍医という設定。にしたら英語の発音が・・・と感じるのも伏線なのか狙いなのかと深読みしてたけどそういうわけじゃなかった。そんな彼女が働くことになる歌舞伎町の聖まごころ病院を舞台にした群像劇。
とにもかくにも第1話がおもしろくなくてびっくりした。2話以降を観ようかどうしようか迷うレベル。でもクドカンを信じて観続けた。
ら、いろいろと社会問題に切り込んでいたり、諸々の伏線が回収されたり、最終的にはコロナ禍に対するクドカンの怒りが爆発していて、まあまあおもしろく観た。
んだけど昔はもっと素直におもしろがれた気がするんだよなー。私の歳のせいかもしれない。仕方ない。
そんな本作。朝ドラ"虎に翼"から流れてきた出演者が多かったのが話題になっていた。"あさイチ"でも伊藤沙莉が『みんな病院行き過ぎ。(優三さん)何ポルシェ乗ってんだよ』って言ってた。本当にそう。後半のゲストで轟(戸塚純貴)まで出てきた時は驚きを通り越して「おまえもか」ってなった。
にしてもである。英語の発音はさておき、小池栄子が本当にすばらしい。シリアスもコメディもできて、大女優の域に達しているのに不思議と親近感がある。
ドラマの主演もやるけどバラエティーにも出る。それも絡む相手がダウンタウン、爆笑問題、バナナマンときたもんだ。そんな人、他にいない。日本芸能界の宝だと数年前から思っている。なんならもう日本の宝でもいい。
そしてそんなことをあまり気付かせないというか、凄さを見せつけないあたりがまた魅力なのである。