白蔵盈太著、"実は、拙者は。"。
亀戸の知り合いを訪ねて一杯ひっかけて、深川の長屋へと帰る途中の八五郎。二十二歳で独り身の棒手振り、貧乏だけど気ままな暮らしを楽しんでいる。ほろ酔い気分で鼻歌まじりで歩いていたら、男たちの大声が聞こえてきて・・・。
南日本新聞の広告を見て読み易くておもしろそうだなーと思って買ってみた次第。『お江戸は、「裏の顔」ばかり!?』ってめちゃくちゃそそる文言だもの。
そして目次がほぼ『実は、』で始まる。この目次から今作は連続短編集で、各章ごとに登場人物の正体をバラしていくパターンだろうと予想した。
んだけどこれが違った。短編集じゃなくて長編だし、各章ごとに正体をバラしていくわけでもない。だから最初こそ「あれ?なんか違った」と思ったけど、第三章になると読み方が分かった。
そして読み方が分かるとどんどん先を知りたくなる。どうなる?誰?なんで?と。んでもって気付いたら読み終えていた。一日で一気読み。
簡単に言うと、チームじゃなくて単独の必殺仕事人たちが揃いも揃って深川に、それも八五郎の近所に住んでました、みたいな話。いや、ちょっと違うな。江戸時代のアベンジャーズみたいな話。でもないな。工藤ちゃんと濱マイクと麻生探偵事務所の面々とハングマンが深川に、ってもっと違うな。まあでもそんな話。どんな?
著者の白蔵盈太って人を初めて知って、読みは【しろくらえいた】らしいんだけど、【えい】を変換しても【盈】って出てこなかった。
現在51歳で、実は、拙者は小さい頃は巨人ファン。そんな私がどうしたかと言うと、【すみみつお】って打って変換したら【角盈男】って出たので両端を消して【盈】だけ残したのである。ライフハック!