
日曜日のザ・ストリート・スラーダーズ、40th Anniversary FINAL TOUR 「Thank You!」@福岡サンパレス。
昨年の武道館には行けなかったけど、ちょっと近い福岡で観られるなんて。ハリーのソロと麗蘭は観たことあるけどスライダーズは初めて。
会場には多くの人。私よりちょっと上の方々が多い印象。かと思ったら物販に並んでる時に後ろから『バースデイは観に行けなかったからさ』なんて声が聞こえて、チラッと見たら20代と思しき男の子たちだった。いいぞ、ヤングロックンローラーたち。観に行きたかったよな、バースデイ。俺もまだまだだ観たかったんだよ、なんて語り出したい気持ちをグッと抑えた。
開演時間を過ぎてもなかなか始まらない昔ながらのロックバンドなのかと思っていたらきっかり始まった。
いきなり"スライダー"で攻めてる感。"おかかえ運転手にはなりたくない"でじっくり。"Let's go down the street"でバースデイがカバーしてたなと思い出したり。
ハリーの声が出てる。そして見るからに健康的な印象。
前に観たソロの時とは全然違う。蘭丸のギターもロックンロールしてる。ジェームズのベースもブンブン鳴ってる。ズズのドラムもズンズン響いてる。
そもそもホール自体の音がいい。大きいのにうるさくない。そういえばゴリパラのイベントでそんなこと言ってたな。
ここで4人の立ち位置が気になる。ハリーと蘭丸が離れて2トップでリズム隊は2人に挟まれる感じでバックで並列。台形の立ち位置。私が知ってる4人組のバンドってボーカルが1トップで中盤にギターとベース、最後にドラムという菱形が定番なのに。おもしろいな。
序盤ですんなり"のら犬にさえなれない"。大好きな"ありったけのコイン"も聴けた。からの新曲を2曲。
ハリー、意外と喋るんだな。『知らない奴もいるかもしれないからメンバー紹介。蘭丸は「そんな奴いねーよ」って言うんだけど』って。
うん、そんな奴いないと思う。でもメンバー紹介。やればやったで盛り上がる。
流れで蘭丸がボーカルの"天国列車"。ジェームズがボーカルの"Hello Old Friend"。
スライダーズ、ハリーの歌はもちろん、間奏で蘭丸のギターソロもがっつりあってカッコいいんだけど、歌が終わってからのアウトロが長くて、みんなががっつり演奏してて、イントロから歌、ギターソロからアウトロまで含めてで1曲なんだ、1曲のロックンロールなんだって姿勢が垣間見えてめちゃくちゃカッコいいバンドだなって思った。今更なんだけど。
中学生の頃にハリーと蘭丸のユニット、JOY-POPSをテレビで観て、それきっかけでスライダーズも聴いたと思う。でも中学生にはまだ早かった。ちゃんと聴き始めたのは高校生になってからかな。アルバムで言ったら"スクリュー・ドライバー"から。
それでももう30年以上聴いてるわけで。だからどの曲も耳が覚えてるのを通り越して身体に入ってる。終盤の"カメレオン"も"So Heavy"も"Back To Back"も。
ずっと聴いてた曲を生で、それもあの頃と全く違わない音と声で聴ける幸せ。解散した時は残念だったし、ライブに行きたかったなって思ったけど、こうして復活してライブを観られるなんてな。生きてると何があるか分からない。
オーディエンスの声に対してハリーが『いつも声援ありがとう!4人とも感謝してます!』って言ったのがとても印象的だった。
本編ラストは"TOKYO JUNK"。大盛り上がりで終了。
アンコール。
昔はアンコールはしなかったはずだけどなーと思っていたら、昔とは違ってやってくれた。
"いつか見たかげろう"、そして"風の街に生まれ"。"スクリュー・ドライバー"の1曲目。この曲がカッコよかったから今までずっとスライダーズを聴いていると言ってもいいくらい。私的にはラストにふさわしい1曲。
ライブが終わって4人が前に出てきて手を繋いで上に挙げた。泣ける。スライダーズがってのも泣けるし、別の意味でも泣ける。長いことやってるバンドっていいな。
私の中では勝手にレジェンドシリーズの一環と思ってライブに行ったけど、全然現在進行形の現役バンドだった。新しいアルバムを出しても全く不思議じゃない。
新しいアルバムでツアーとかあったら最高だな。その時はまた行かなきゃ。