
アマゾンプライムビデオドラマ、"ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から"。
1955年のニューヨーク、幼い兄弟が警察署で取り調べを受けようとしていて・・・。
時は流れてニューヨーク、兄のフランキーはコンチネンタルに出入りするようになっていて・・・。同じ頃のロンドン、弟のウィンストンは金持ち相手に巧みな話術で・・・。
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ジョン・ウィック"シリーズで大きな存在感を示しているニューヨーク・コンチネンタルの支配人、ウィンストン。彼の若い頃を描く前日譚。
彼らの前にはだかるのがニューヨーク・コンチネンタルの支配人にして裏社会のボス、コーマック。

つまりこのコーマックを倒してウィンストンが支配人に成り上がるという物語。
なんだけどこのコーマックが実に強か。そしてキレっぷりが凄い。メル・ギブソン怖い。
"ジョン・ウィック"に出てくるあれやこれやの前身だったりアイテムだったりが随所に散りばめられていて、スピンオフ作品としてとても正しい。
そして最も嬉しかったのが彼の存在。

後のコンチネンタル・ニューヨークの顔と言ってもいいコンシェルジュ、シャロン。彼のバックボーンも描かれる。
"ジョン・ウィック"みたいに単独ではなく、ウィンストンは兄のフランキーはもちろん、ベトナム帰還兵とその恋人、チャイナタウン育ちの黒人空手ガールとその兄とその友だち、老スナイパーと、キャラ立ち抜群な面々とチームを組んでコーマックに挑む。
対するコーマック側には変態ツインズがいてこれまた濃厚。加えて裁定人は顔下仮面美女だわ、ニューヨーク市警の女刑事も追っかけてくるわで、この時代の"ジョン・ウィック"ワールドも実に賑やか。
そんな賑やかさを彩るBGMは、描かれているのが1970年代なのでその時代のもの。最初はモータウンかなと思ったけど、モータウンよりもっとエグめのブラックミュージック。タランティーノの"ジャッキー・ブラウン"でかかってるような・・・と思ったら"コフィー"のポスターが出てきて、それそれ!ってなった。
"ジョン・ウィック"の世界観がしっかり出来上がってるから、ウィンストン以外でも全然作れそう。キングは絶対できるし、"
パラベラム"のソフィアなんて観てみたい。
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コンセクエンス"のシマヅとケインも観たいし、なんなら引退前のバリバリにババヤガだった頃のジョン・ウィックだって観たい。
これで終わることなく、じゃんじゃんジョン・ウィックの世界を広げて欲しい。
文字校閲が得意な私、本だけじゃなく字幕でもすぐ気付いちゃう。

モノクロだから現代パートじゃなくて昔パートなのに『1995年』って。