山田洋次監督、"男はつらいよ"。
桜の時期、20年振りに生まれ故郷の葛飾は柴又に車寅次郎が帰って来て・・・。
子供の頃は大人の、なんなら年寄りの観るものだと思っていた"寅さん"こと"男はつらいよ"シリーズ。
そんな意識のまんま大人になったので、ずーっと観たことがなかった。ただの1作も。あれだけテレビでもやってたのに。
ところが先日、私も50歳になり、これはもう大人どころか年寄りの年齢じゃないかと気付き、ならば年寄りの観るものである(と思い込んでいる)"寅さん"も楽しめるんじゃなかろうかと思ったのである。試しに検索してみたら配信にある。お膳立てはできた。
ということで初鑑賞。
全然余裕で楽しめた。これぞ人情ドラマのスタンダード。笑って泣いてしんみりして。でも最後は笑顔で終わって。
寅さん、本当に愛すべきキャラクターだわ。国民的愛されキャラとして確立したのも納得。まっすぐだし妹思いだし惚れっぽいし。だからこそ空回りしちゃうし。
でもって桜が趙美人。こんなにきれいだったのか、倍賞千恵子。"悪魔のようなあいつ"の篠ひろ子を観た時と同じくらいの衝撃。
加えておいちゃんにおばちゃんに御前様にヒロシにタコ社長と、観たことなくても知ってるキャラのオンパレード。
と、ここで思い出した。数年前にテレビドラマの"
少年寅次郎"を観たことを。そしてなったわ、「あの寅ちゃんが!」って。布石はあったのだ。
いやー、先の読めないドラマや映画もおもしろいけど、こういうベタな展開の作品もおもしろい。年齢のせいかどうかは分からないけど、楽しめるものが増えたんならそれは間違いなくいいこと。
2作目以降はアマゾンプライムにはなくて50作目の"お帰り寅さんだけがある。これは観なきゃな。