テレビ東京ドラマ、"晩酌の流儀"。政池洋佑脚本。
不動産会社に勤める美幸は帰宅してからの晩酌を楽しみにしており、その日のグラスを冷蔵庫で冷やして出勤する・・・。
冷やしたグラスに『行ってきます』って言うあたり、なかなかパンチが効いてる美幸。しかもグラスは2つ。誰かと飲むわけではなく、1杯飲むごとにグラスを代えるからである。相当パンチが効いてる美幸。
でもそんな美幸が嫌いじゃない。
晩酌のために必ず定時で上がるなどストイックな面もありつつ、スーパーに寄って安くなったものを買って酒の肴を作るなど庶民的な面もある。
料理の手際もいいし、何よりできあがった料理がとてもおいしそう。
ただ、庶民さアピールなのかサントリーが協賛だからなのか、飲んでるのが金麦一択なのが解せない。美幸という酒呑み酒好きキャラクターなら発泡酒ではなくビールを飲んでいて然るべきじゃないのか。サントリーが協賛ならモルツでいいはずなのに。これは初回から本当に謎。
そして美幸の飲みっぷり食べっぷりが、中の人(演じている栗山千明)は大丈夫なんだろうかって心配するくらい観ていて気持ちいいんだけど、食べものを頬に含んだまま飲んでるのに違和感。あれは演出の結果なのか演者の素なのか、これも初回からの謎。
もうちょっと一口が少なめでもいいと思う。栗山千明なんだし。松重豊じゃないんだし。
でもって今作における私的最大の謎は、1杯目と2杯目のスピードの違い。肴2口くらいで瞬殺の1杯目は分かる。でも残りの肴を2杯目だけでたいらげるのは、どうにもバランスが悪い。ハイボールとか酎ハイとかワインとか日本酒とかいくでしょって思っちゃう。酒呑み目線だと。
と、なんだかんだ、とても大事なポイントで非常に大きな疑問は数々あるけれど、それでも基本的に楽しめた今作。
毎日の晩酌を楽しみにしている者として、こういった酒呑みのドラマは大好物。しかも最終的に晩酌の流儀が『全力で生きる』だったのがめちゃくちゃ秀逸だった。俺も全力で生きる!