
デスティン・ダニエル・クレットン監督、"シャン・チー テン・リングスの伝説"。
その昔、テン・リングスという腕輪を手に入れた男は強大な力と永遠の力を手に入れて・・・。
現在、サンフランシスコで平凡なホテルマンとして働くショーンは同僚で友人のケイティと仲が良く・・・。
冒頭のアクションシーンからしてスゴい。対象との距離が近いカメラワークに軽く興奮。この時点で既にネクストレベルの片鱗を観た。
そしてテン・リングス装着のウェンウーと後に妻となるイン・リーのバトルシーンが圧巻。剛のウェンウーに対して柔のイン・リー。力強く攻めるウェンウーを華麗にかわして優雅に攻めるイン・リー。
2人の動きによって花が揺れ葉が舞う映像がとても美しく、これぞアクションシーンのネクストレベルだと実感した。絶対に映画館で観るべき映画。
一方、バスのシーンはいかにもハリウッドな物量マックスのアクション。加えて緊迫感もハンパないんだけど、同時にショーンに対する「?」がケイティと同じく観ている我々にも生まれる瞬間で、ここで更にグイと引き込まれた。
正直、上のビジュアルには特に惹かれるものがなかった。二枚目でもないしスタイルがいいわけでもないし何かしらの特殊能力がありそうにも見えない。率直にいって地味。
だからこの作品自体のあまりの前評判の高さを疑っていた。そんなはずはなかろうと信用していなかった。だってこのビジュアルよ、と。
その思い込みはもうこの辺で雲散霧消していた。
序盤だけで分かった。世界観、物語、キャラクター、アクション、全てが今までのMCU作品とは違う。
そこからショーンはシャン・チーであり、その生い立ちが、父親が、妹がってなって物語は複雑に、そして更におもしろくなっていく。控えめに言っても最高である。
そんなこんなで終盤のあれがあれした時には泣きそうだった。全然そんなシーンじゃないのに。
ウェンウーを演じるトニー・レオンの哀愁っぷりがすばらしいのはもちろん、同じくらいケイティのがさつさの裏にあるちょっとした機微までも表現しているところがすばらしい。観終わる頃には完全に好きになっていた。
ユーモアも効いていて笑えるシーンもあり、徹頭徹尾おもしろかった。配信も含めて最近観た映画の中じゃ断トツ。映画館でもう1回観てもいい。
"アベンジャーズ"が終わってマーベルとの縁も切れたなーくらいに思っていたけど何が何が。ここから私的にもMCUフェーズ4が始まってしまう予感。楽しみは終わらない。