日本テレビドラマ、"コントが始まる"。金子茂樹脚本。
『コント、「水のトラブル」』の一声で明転した舞台ではコントトリオ、マクベスのコントが始まる。その動画を自宅で観ている中浜里穂子。マクベスは彼女が働くファミレスの常連客で・・・。
マクベスの春斗、潤平、瞬太を演じるのが菅田将暉、仲野太賀、神木隆之介の3人ってだけでもう優勝。
そこに有村架純、古川琴音、芳根京子が絡んでくるんだから、これはもう春夏連覇、興南状態(ゆっきー)。
結成10年を迎えたマクベスだけど未だに売れないまま。結成時に親と交わした約束の期限になり、単独ライブで解散を発表する。
というところから物語は始まる。マクベスの解散ライブに向けて。終わりの始まり。
彼ら彼女らの物語は特に劇的ではない。誰でもが直面しそうな、誰でもが抱えてそうな問題を、彼ら彼女らなりに解決していく。決断していく。
ただその派手でもない、なんでもない物語ってのが、しみじみいいのである。
それぞれのキャラクターを理解した5話あたり以降は、マクベス3人がわいわいきゃっきゃしているだけでよかったし、そこに女性たちも加わってのシーンなんて、本当にたわいもない会話シーンを延々と観ていたくなった。
こういう大きな事件もなく、人も死なず、誰でもが抱える小さな葛藤に寄り添い、誰だってがんばれるんだよって、ちょっと背中を押してくれるドラマって今じゃ貴重だなと思う。同じ金子茂樹脚本の"
俺の話は長い"の時も思ったことだけど。
最終回、マクベスは解散する。3人の青春の終了。始まりの終わり。
彼らの人生が終わったわけじゃない。始まりが終わっただけ。これから3人の新たな人生が始まる。タイトルの"コントが始まる"の【コント】ってのは、人生みたいな意味なんだなと思った。
追記
6話の芳根京子は神。
あと、最後で春斗と中浜さんがくっついたりしなかったことで金子茂樹脚本への信頼度が更に上がった。