
パク・フンジョン監督、"The Witch 魔女"。
郊外にある何らかの施設で凄惨な事件があった模様。林の中を走って逃げる女の子。辿り着いたのは酪農家夫婦の家で・・・。
あの女の子が成長したと思しき少女は高校3年性になっている・・・ってところから始まる物語。
冒頭のシーンがなかったら、貧しい酪農家の娘が歌手になろうとする話だと思ってしまう序盤。
彼女の過去に何があって、彼女は何者で、どんな能力を秘めているのか。そんな彼女の秘密を伏せたまま物語は進行していく。極めておとなしく。
だから今時の映画にしたらつかみが弱いというか、彼女の謎だけで物語を引っ張っていく地味な映画だなーと思いながら3分の2くらいまで観ていた。
ら、事態は急転した。けれども手垢の付きまくった古臭い設定が明らかになっただけで、なぜこの作品が今現在注目されているのか分からなかった。
ら、再び事態は急転した。彼女の謎が瞬く間に解けていった。本当に瞬く間に。と同時に今作が注目されている理由も分かった気がした。
主人公ク・ジャユンのキャラが濃い。強いし怖い。全くもって一筋縄じゃいかない。序盤で茹で卵を口いっぱいに頬張っていた彼女と同一人物だとは到底思えない。それくらい振り幅が大きい。そこが今作の最大の魅力。
エピソード1というよりエピソード0っぽい作りの今作。なので最後は"
オールド・ガード"みたいに続編を作る気満々の終わり方だったけど、まだ続編は制作されていないみたい。
どちらかなら"オールド・ガード"の続編の方が観たい。

"
The Witch 魔女" ★★★