
日本テレビドラマ、"泣くな、はらちゃん"。岡田惠和脚本。
港町三崎の蒲鉾工場で数少ない社員の1人として働く越前さん。実家で母親とニートの弟と3人住まい。日頃の鬱憤を漫画に描くことで晴らしていた・・・。
長瀬智也の過去ドラマがTVerで大量放出されていて、未見で岡田惠和脚本てことで観た次第。2013年の作品。
何にも知らなかったから越前さんが描いた漫画の世界から【はらちゃん】がこの実世界に出てきた時はおったまげた。何この設定?って。
漫画の中の世界しか知らないはらちゃんは純粋で素直で、この世界の全てに疑問を持ち、問い掛けてくる。
そんなはらちゃんは岡田惠和が長瀬智也を念頭に書き下ろしたキャラクターらしく、本当にぴったり。赤いスタジャンもちょっと太めのジーパンも時代錯誤な髪型も含めてぴったり。
最初は越前さんのことを神様と慕うはらちゃんだったけど、そのうちそれは好意になり、片想いになり、遂には両想いになる。ファンタジーであり、ちょっとラブストーリーであり。
でも最も大切な要素は、越前さんが自分と自分が住むこの世界を肯定するということ。はらちゃんはそのためにやってきたと言ってよい。越前さんを救うために。
この世界と両想いになったら幸せで愛だというのが、はらちゃんなりの結論にして真理。間違いない。
でも分かっていてもそれがそう簡単にはできないしならないんだよーってのが、この世界で暮らす越前さんも含めた僕らの言い分。そこを軽く『やりましょう!』って言えるはらちゃんが本当に素敵に見えるのは長瀬だからこそだと思う。バカっぽいけど核心を付いてる役が正にハマり役。
最終的にみんながいい人で、みんながハッピーな結末。漫画にも犬とかごちそうが描かれていたので、漫画の世界もハッピーになってることだろう。
あとこれ観てると外側がピンクの蒲鉾が食べたくなる。瓶ビールと共に。そしてできることなら、笑いおじさんと一緒に。
