NHK連続テレビ小説、"なつぞら"。大森寿美男脚本。
兄妹と一緒に戦災孤児になってしまった奥原なつ。亡き父の知人に北海道の十勝に連れて行かれ・・・。成長したなつは、のちに女性アニメーターの先駆けとなる・・・。
4月の第1週、"
まんぷく"同様、またしても4話目にして涙した。
おじいさんがよく働いたなつに雪月でアイスクリームを食べさせたシーン。おまえが自分で手に入れたんだ、胸張って食えってシーン。
おろおろと泣きながら、このドラマ、この物語、期待できるぞ!って思ったくらい、このシーン、そしてなつの子供時代はとてもよかった。
子なつがかわいかったし健気だったし。草刈おじいさんはカッコいいし。
でもあそこがピークだったのかもしれない。
ヒロインが成長して広瀬すずになってからが、日を追うに連れ、週を跨ぐに連れ、月を重ねるに連れ、徐々に物語が停滞していき、主人公の専制君主っぷり(見た目も演技も発言も周りの扱いも周りからの扱いも)は増長していき、結果、観ているこちらの興味とテンションはどんどん下降していった。
今更だけど、やっぱり北海道であんな暮らしをしていて東京でアニメーターを目指すって時点で無理があったな。
そして後半は時代を超越した存在の広瀬すずに辟易。1人だけ間違いなく平成を生きていた。
だから大人になった妹・千遥が出てきた時に「これだよ!」って思った。
見た目の昭和感、滲み出るお母さん感。さすが清原果耶、お見事。
んで、せっかく千遥の子供・千夏が子なつと同じ子役(数ヶ月でお姉ちゃんになってる)なのに、『あれ?なつ?そっくり!』みたいなくだりが菜々子お母さんしかなかったのが非常に不満。
"あまちゃん"からこっち、ずっと欠かさず朝ドラを観てきたのでもう分かる。
最終週にそれぞれのキャラクターにちゃんと花を持たせて、毎話が最終回みたいになるのが良い朝ドラ。つまりそこに至るまでにみんなの生活や成長や物語をきちんと描けていたってことだから。
で、今回の"なつぞら"。最終週の残り2話って時点でもまだ嵐の予感。ここにきて引っ張るってどういうこと?普通ならもうまとめてまとめてまとめ切ってるくらいの段階よ。
そんなだから最終回でも涙なんて出ず。なんだかなー。子なつの頃はあんなに泣けたのに。
ということで、朝ドラ100作目が終了。
次の101作目の"スカーレット"、今が2週目だけど、これがまた子供時代がすこぶる良い。子役がみんな上手。
主役の喜美子がめちゃくちゃすばらしいのに、破天荒キャラの次女・直子がそれ以上の存在感を発揮してる。1回、マジあくびをしてたと思う。あの子は大物になる。
このまま1ヶ月くらい子供時代でいいのに!
って願っても今週中には交代するのよね。致し方ない。大人になっても楽しめますように!
ごきげんよう。