
テレビ東京ドラマ、"きのう何食べた?"。安達奈緒子脚本。原作は、よしながふみの同名漫画。
弁護士の筧史朗と美容師の矢吹賢二、シロさんとケンジの慎ましくも温かい日々と食卓を描く。
2LDKで暮らす2人は恋人同士。つまりゲイ。
だからこそ2人は多くの問題にぶち当たるし、だからこそこの物語が特別な意味を持つんだけど、でもずっと観てると、実はそんなことは大したことじゃないように思えてくる。
それくらい2人が一緒にいる姿がしっくりくるし、2人の言動が自然だし、2人がお互いを愛して尊敬しているってのが分かるし、何より2人が幸せそうだ。
男同士の何が悪いんだろ、全然ありじゃんって心底思える。
主演2人のキャラクターがピッタリな上に演技が上手すぎるってのももちろんある。西島秀俊の堅実でクールだけど時に熱い(中村屋での特売品とかに)シロさん、内野聖陽のかわいいもの好きで自身の言動もかわいいケンジ。本当に2人とも素敵。
似たような作品だと"
おっさんずラブ"も相当おもしろかったんだけど、あっちはキュンキュンするラブストーリーで、こっちはもっと地に足の着いた家族の物語って感じ。キュンキュンの先にある話、恋人から家族になっていく物語。と考えると、実はオーソドックスで普遍的な物語。
で、タイトルがタイトルだから、そこに毎回おいしいものが登場するわけで。しかもシロさん(たまにケンジ)の料理の作り方モノローグ付き。
これはもう毎回食べたくなるし作りたくなる。しかもシロさん、そんなに難しいもの作らないし、短時間でパパッと作るし、なんならすぐ麺つゆに頼るし。好感度大!
おいしいものって大事、日々の食卓って大事。
あー、てことは毎週の我が家のランチブログ、あれはある意味、私たち夫婦の【きのう何食べた?】なんだな。そう思うと、なんかいいな。
ずっとTVerで観てたけど、地上波とBSでも放送が始まった。てことはまた観るしかないな。今度はテレビ画面で。
追記(2019.9.25)
BSで再鑑賞。やっぱりいいな。
最後、これまであまり描かれていなかった恋人同士らしい後ろ姿が素敵。
あの姿を観ると、本当に全てが信じられる。
彼らの絆とか、シロさんのお父さんお母さんとか、ケンジの職場の仲間とか、中村屋のおばちゃんとか。
間違いなくシロさんとケンジは幸せのど真ん中にいるなぁ。
そして最後の最後、2人のアドリブ合戦がウケる。
ていうか、内野聖陽の悪ノリに対する西島秀俊の困った表情がおもしろい。
あー、2回目もおもしろかった。楽しんだわ。
ごきげんよう。