
フランク・ダラボン監督、"ミスト"。原作はスティーヴン・キングの同名小説。
アメリカ東海岸の湖畔の家。嵐の夜が明けたら木が倒れたことでデヴィッドの家の窓は割れ、ボート小屋も倒壊。見れば湖上に霧が出ている。家の修理のための諸々と買い出しのために息子と隣人を乗せた車をスーパーへと走らせる・・・。
後味が悪いだの、最悪の結末だの、鬱展開だのと、詳細は知らないものの結末が最悪らしいってことだけは知っていた。
どのくらい詳細を知らなかったかっていうと、上の写真から勝手に主演はメル・ギブソンだと思い込んでいたくらい詳細を知らなかった。
始まったら全然メル・ギブソンじゃない人が主役で「え?」ってなった。ていうか似てないし。上の写真もメル・ギブソンに見えないし。どうしてそうなった、俺。ちなみに主演はトーマス・ジェーン。
とか思っていたら、早々にミスト(霧)。そして早々に謎の何か。
からの閉塞空間での人間同士のあれやこれや。パニックホラーの典型的なスタイルだなー。"
ウォーキング・デッド"と同じ構図だなー。
と思っていたら"ウォーキング・デッド"のキャロルが出てきて「キャロルー!観る観る!長らく放置しているけどシーズン7からまた観るー!」ってなった。しかもそんなキャロルがここでも我が道を行ってて、まんまキャロルだったのがおもしろい。
閑話休題。
人間同士のあれやこれやで宗教方面に展開していったのが独特。旧約聖書原理主義者みたいな女性が、なんやかんやで神の預言者ヅラしだして急激に信者が増えていくところ、あれはリアルに怖い。人間が一番怖いって言われるのがよーく分かる。
とまあ、いろいろあってのラスト。
あー、マジか。なるほど、これは最悪。あれだな、北野武監督の"HANA・・・・・・
えーーーーーー!!!!!!
と、底だと思っていたら実は二重底になっていた。これはキツい。これは最悪だわ。これは鬱になるわ。
いやー、これ、映画館で観てた人たちどうしたんだろ。席立てなくない?もしくはスクリーンに物投げたくない?
だってスティーヴン・キング原作でフランク・ダラボン監督って言ったら"ショーシャンクの空に"と"グリーンマイル"よ。スティーヴン・キング原作なのにホラーじゃないのがフランク・ダラボン監督作品ってイメージじゃないの。それも人間賛歌的な。
そのイメージでうっかりこれ観たら数日寝込むわ。じゃなきゃ発狂するわ。よかったー、映画館で観なくて。むしろ雰囲気だけでも結末を知ってて。今観て正解だった。
もしこれから先、もしこんなことが、もし私の身に起こったら、まず寝よう。
夢かもしれないし。果報は寝て待てって言うし。まず寝よう。とにかく寝よう。
という学びを得た。
ちなみにこの手の作品だと"セブン"は映画館で観てどんより。"ダンサー・イン・ザ・ダーク"はハッピーエンドだと信じてる派。
ごきげんよう。