
キム・ジウン監督、"悪魔を見た"。
夜の雪の山道で車がパンクして女性が往生している。レッカー車を呼んで待ってる間に新婚の夫と電話で会話中、そこへ黄色い塾の送迎バスが近付いてきて・・・。
冒頭、くるよね?くるよね?からの、くるー!キャー!
から始まる殺人鬼の残酷残虐物語。肝心の殺人鬼・ギョンチョルを演じるのは"
オールド・ボーイ"のチェ・ミンシク。もうグロさ全開の鬼畜オーラがハンパない。(でもMummy-Dに似てる)
そして冒頭で妻を惨殺され、復讐の鬼と化す主人公・スヒョンがイ・ビョンホン。なかなかの無表情。(でも杉咲花に似てる)
復讐のために追跡していく様はスピーディーでおもしろい。"
チェイサー"がこんな感じだったっけ?って思ったり。(いや、違ったかも)
割とすんなり追跡終了になるんだけど、ここからが通常とは違う。
なんと、大いなる復讐のために殺人鬼を敢えて泳がすという愚行に出る。GPSの入ったカプセルを飲ませ、ギョンチョルが次なる殺人を起こそうとしたところにスヒョンが駆けつけてボコボコにする、というのを繰り返すのである。
なんてこった!殺害&性被害者が増加してるじゃん!ていうか、そんなことしてるから大ポカをやらかしてしまうんじゃん!
と、なかなかの憤りを感じる胸糞展開になる。まあこの嫌な感じが売りなわけだし、韓国映画のそれは表現が突き抜けてるってのは分かってるけど、にしてもなかなかのバイオレンス&グロテスク。(そしてエロ)
途中で"
ホステル"を思わせる衣装やセットだったり、終盤では構図がまんま"オールド・ボーイ"だったりと、この手の映画が好きならニヤリとするところもあったりする。
なので、あくまでもこの手の映画をエンターテインメントの1つとして割り切って鑑賞できる人にはおもしろいかも。
ラスト、やっぱり『復讐は何も生まない』ってなる。悪魔になっても幸福は訪れない。当然なんだけど。
てことを心に留めておくのと、あと、『トドメは早めにきちんとした方がいい』ってことも心に留めておこう。学び。
それと終盤のギョンチョルが、まあまあ三又又三に見えたことも記しておく。
ごきげんよう。