
イーライ・ロス監督・脚本、"ホステル"。
アメリカの大学生パクストンとジョシュはヨーロッパを旅行中。アイスランドからやってきたオリーとアムステルダムで意気投合し、3人は毎夜ドラッグ、酒、女と遊びまくっていた。ある夜、宿泊していたホステルから締め出しをくらった3人は、ホクロの男にスロバキアの田舎町のホステルで今よりいい思いができると教えられて・・・。
スロバキアの駅に着いた時にはあまりの寂れっぷりにどうしたものかと思ったものの、件のホステルの部屋に通された瞬間にパラダイス到来。3人も観てる私も。
ルームメイトが金髪美女って。しかもいきなり一緒にスパって。どんだけパラダイスだよ。
もちろん夜はクラブで飲んでラリってホステルに帰ったらヤることヤって。マジ、どんだけパラダイスだよ。
ホラー映画なので序盤は登場人物がいい思いをするってのは定石だけど、にしてもこの序盤は通常のそれよりサービスショットが満載。眼福。
さーてこのパラダイスからどこまで堕ちるのかなーなんて上から目線で余裕たっぷりの私。
そしたら彼らは想像を遥かに超えたどん底まで堕ちていった。と同時に観てる私もそのグロさと痛々しさに正視できないくらいの余裕のなさに。
ちょっと舐めてたわ、"ホステル"。
で、なるほどこれはなかなかのグロテスクなホラーじゃわいなんて思っていたらば、終盤になって単なるホラーじゃない展開に。
ホラーというよりミステリーの方がしっくりくるくらい、実はストーリーがしっかりしてた。伏線もバリバリに効いてて。
しかも意外なことに主人公が活躍し始めるもんで、ちょっとしたカタルシスがてんこ盛り。
とはいえ堕ちるとこまで堕ちていたので、どれだけ盛り返してもゼロ地点まですらも戻れないのが悲しいところ。
結局パラダイスなんてないって話で。教訓、甘言には乗らないようにしよう。絶対に裏がある。危険な裏が。恐怖の裏が。
あ、途中で三池崇史出てたな。
ごきげんよう。