テレビ朝日ドラマ、"dele / ディーリー"。原案、本多孝好。
クライアントの依頼を受け、死後に当人のデジタル記録を消去(delete)することを仕事にしている【dele.LIFE】を営む坂上圭司。彼の元に、姉で弁護士である舞を介して真柴祐太郎という若者がやってきて・・・。
山田孝之と菅田将暉が主演のバディーものってだけで観ないわけがない。しかも1話完結の探偵ではないにしても謎解き事件解決ものときたら、私の大好物が勢揃いで満漢全席かって話だ。
原案が作家の本多孝好。脚本は回で違って本多孝好だったり金城一紀、瀧本智行、青島武、渡辺雄介、徳永富彦だったり。
なので毎回ちょっとずつテイストが違うし、おもしろさも違う。しみじみしたり、ハッとしたり、どよーんとしたり。
第1話、金城一紀が絡んでるだけあってアクションシーンが秀逸。菅田将暉の身体能力の高さを生かしたあの非常階段のビルって"
CRISIS"でも出てたビル?違う?似てるだけ?ってなった。依頼人の真意が最後まで正確には分からないのもいい。
第2話、依頼人が両親に自分の映像を見せたい理由、観ていて思わずポロッと口に出したら見事にケイの言葉と重なった。だわなー。
第3話、ドラマ内で大切な役割の【5本のバラ】だけど、結局その意味の説明がなくて、観終わって検索して泣いた。ケイのロマンチストっぷりよ。
第4話は最後のケイの『俺たちが覚えとけばいい』に痺れた。
第5話、クライマックスの手の撮り方に「?」ってなったところからの「ちょっ。えっ。」ってなってリアル鳥肌。とても美しい着地だった。
逆に第6話、第7話は何を、誰を信じていいやらで怖くなった。どんより。
そして第8話。最終回のお手本のような回だった。最初からあった「なぜ?」をクリアにしてくれて、カタルシスを与えてくれて、モヤモヤを清算した上で希望をもたせてくれた。すばらしい!
続編があったらもちろん観るし、それは嬉しいことだけど、これはこのまま終わってもいいかなって思った。
なんでだろ。今の山田菅田だからしっくりくるんであって、2、3年もしたら違う感じだと思えるからかな。多分。
"dele" end