ババク・ナジャフィ監督、"エンド・オブ・キングダム"。原題は"LONDON HAS FALLEN"。
アメリカはイギリスのMI-6の情報を元に、パキスタン滞在中の世界有数の武器商人・アミール・バルカウィにドローンによる無人攻撃を行った。
2年後、イギリスの首相が急逝して世界各国のトップがイギリスに集結する事態になり・・・。
もはや『毎度おなじみ邦題問題』と、"タモリ倶楽部"の冒頭かってくらい度々取り上げているんだけど、一向になくならない邦題問題。
もうね、邦題で本当に損してる。これじゃB級臭がプンプンするもの。全っ然そうじゃないのに!
最初、諸々の状況説明というか導入というか設定というか、タイトル通りにロンドンに辿り着くまでがちょっとタルい。正直なところ。
だから、あー、だって"エンド・オブ・キングダム"だもんなー。B級だもんなー。って思いがち。
しかーし!
ロンドンに着いてからがハンパない。いろんなことが容赦ない。マジでLONDON HAS FALLEN。その辺も前作を踏襲してる。えげつないくらいに激しい。
んでまたカメラワークがすばらしい。ハードボイルド目線っぽく主人公から離れないもんだから、アクションシーンでの危機感とかスピード感がスゴい。
主人公はもちろん前作同様、大統領のシークレット・サービスであるマイク・バニング。演じるのはジェラルド・バトラー。
やっぱりどこかしら地味ではあるものの(ワイフは『パッとしない』って言ってた)、アクションシーンでの身体のキレがすばらしいし、銃の扱いがすこぶるうまい。これだけで凄腕シークレット・サービスとして信用に足る。その上でキャラクターとして注意力、判断力に長けてるもんだから、もうマイク・バニング最高で最強ってなった。
大統領も前作と同じくベンジャミン・アッシャー大統領。演じるはアーロン・エッカート。
途中からこれってマイクと大統領のバディーものでもあるなって思った。そのくらい2人がお互いを信用していて息がぴったり。大統領のあの場面での『遅かったな』は短い言葉で2人の強固な信頼関係を端的に表していた。名台詞!
なんというか、"
ミッション:インポッシブル"シリーズとは別の種類のアクション映画。もちろんどちらも完全にフィクションなんだけど、あんなにファンタジックじゃなくてリアリティーがある。今そこにある危機っぽさが強烈というか、私の目の前でも起こり得る度が高いというか。
いやー、これは是非とも続編が観たい。どこかの何かが盛大にFALLENしちゃうのは非常に申し訳ないけれども。