
アメリカのTVドラマ、"ウォーキング・デッド"。シーズン5。
やっと終着駅に着くも、武器を奪われコンテナに閉じ込められてしまったリックたち。しかし諦めることなく起死回生の瞬間を待つ・・・。
新シーズンを観始めたら止まらないでお馴染みの"ウォーキング・デッド"。
シーズン4のラストで辿り着いた終着駅のエピソードは、前半で割とすんなり終了。あの非常にグロい設定で長引いても困るわな。にしてもボブの足よ。
からの病院のエピソード。1人だけ行方知れずだったベスが出てきてホッとした。そしてまだこんなにいろんなものが揃ってるところもあるんだなーと思った。
これはここにリックたちもやってきて一緒になって・・・って予想してたら全然違った。しかもかなりヘビーな結末。今からだと思ったのにな。諦めてたところに希望を与えられたマギーの哀しみと悔しさを思うと言葉も出ない。
後半は理想郷のエピソードに突入。ここまでくるとリック同様いろいろと疑り深くなってる私。「と、見せかけて?」な展開を予想していたら、これまた全然違った。まさかこんなに内面を抉ってくるとは。
今シーズンは回想シーンの入れ込み方や時制の入れ替えが特に効果的。編集の巧みさを感じる。1話1話がおもしろい。
そんな今シーズンのテーマは贖罪。ウォーカーに対して、人間に対して、そして仲間に対して。それぞれがそれぞれの罪の意識と対峙する。
戦争から帰還した兵士たちのように、ある者はフラッシュバックに苛まれ、ある者は戦わない状態に我慢ができない。
ここまでの流れを知ってるから、みんなに共感できてしまう。仕方ないよなと思えてしまう。
で、ここにきてタイトルの【ウォーキング・デッド】の本当の意味を知る。【歩く死人】が、実はリックたちのことだったなんて。哲学的だけど、非常に的を射てる。
最後の最後、テーマが贖罪から戦いに切り替わる。結局、彼らの抱えたものは、もはやどうしようもできないくらい大きくて厄介なものだった。
そこから離れるには戦いに戻るという選択肢しかなかった。ただ、ウォーカーとの戦いだけが戦いではない。
だから『壁の外も中も同じ、戦うんだ!』というリックの主張は正しい。シーズン3までの優柔不断なリックはもういない。ややもすれば暴発寸前だ。
そしてそんなリックを後ろで操るキャロルが怖い。『殺す』という言葉を簡単に使うあたりも怖い。これまでの彼女の生き様がそうさせているのは分からないではないが、にしても怖い。次のシーズン、まずはキャロルから目が離せない。
逃げるな!目を瞑るな!戦え!リアルワールドで!
ってところで終わってしまったので、すぐにでもシーズン6に突入したい私である。