
バー・スティアーズ監督、"高慢と偏見とゾンビ"。
18世紀末のイギリス、謎のウイルス感染によってゾンビがはびこっている。片田舎のベネット家には5人姉妹がおり、母親はお金持ちに嫁がせたがっている。近所に資産家のビングリーが引っ越してきて・・・。
ちょっと前に"プライドと偏見"って映画あったなー、それと関係あるのかなーと思ったら、そもそも"Pride and Prejudice"、和訳では"高慢と偏見"というジェーン・オースティンによる古典といってもいいくらいの小説があって、"プライドと偏見"はそれの何度目かの映画化作品で、この"高慢と偏見とゾンビ"は同じ原作にゾンビ要素をぶっこんだ映画なのだと知った。
つまり"高慢と偏見"自体がお初な私は、オリジナルを知らずにパロディから入ってしまったことになる。なんてこった。
けれどこれがただの"高慢と偏見"だったら観るはずもなく、前述の"プライドと偏見"だって佳作とは知っていても観てないわけで、てことはぶっこんだ部分である"とゾンビ"が私にとっては肝なのである。
そんな訳で開始早々、いきなりゾンビ。それは想定内だったんだけど、完全に想定外だったのが、このベネット家の5人姉妹がカンフーマスターという設定。
舞踏会だかなんだかに行くために着替えているはずなのに(この着替えシーンはこれはこれで眼福)、なぜかドレスの下にナイフやらなんやらの武器を装着し始める。そしていざゾンビが出てきた日にゃ、5人が完璧なフォーメーションでゾンビたちをバッタバッタとなぎ倒していく。上の写真のシーンなんだけど、これがめちゃくちゃカッコいい!
このシーンだけでご飯3杯はイケる。"キック・アス"のヒット・ガール単身殴り込みシーンくらいの突き抜けたカッコよさがある。トンデモ設定のバカバカしさを超越してる。マジカッコいい。
んだけど、私的にはここがピークだった。ここから先の高慢と偏見ですれちがったりなんだりかんだりのラブストーリーは特にお好みではなかった。
つってもゾンビはゾンビで至る所で出てくるので、なんだかんだで最後まで飽きることなく観てしまったんだけれども。
美人姉妹、お相手のイケメンズ、王道のすれ違いラブストーリー、そしてゾンビにアクション。
おいしいところを全部入れ込んじゃいました!トッピング全部のせの増し増し!な映画。
こうなると"〜とゾンビ"シリーズをどんどん作っちゃえばいいんじゃないかしら。"戦争と平和とゾンビ"、"愛と誠とゾンビ"、”部屋とYシャツと私とゾンビ”。
できないはずはないな。知らんけど。
ごきげんよう。