TBSドラマ、"ブラックペアン"。
東城大学医学部付属病院の神の手を持つと称される心臓外科医・佐伯清剛教授は、帝華大学の西崎啓介教授と日本外科学会の次期理事長の座を巡って争っている。東城大には同僚医師から【オペ室の悪魔】と呼ばれる凄腕の外科医・渡海清征司郎がいて・・・。
ダークヒーローと言うだけあって、渡海は凄腕だけど口も態度も悪く金の亡者。カッコいいかもしれないけど感情移入はもちろんできない。
かと言って上司である佐伯教授は佐伯教授でどうにも食えないし、高階はどっちつかずでどうにもこうにも。
研修医の世良は泣いてばかりだし、新人看護師の花房はあたふたしてばかり。黒崎を筆頭とする他の東城大の医師たちは全くもって無能。
誰に感情移入することもなく、ただただ物語の行く末を眺めていた。
医療的な問題が起こり、誰も処置できない事態に陥り、渡海が見事に処置して解決っていうのが基本の物語なんだけど、全く爽快感がなかった。
ダークヒーローだからなのか、医療の場だからなのか。でも医療の場なのに深い感動もなかったな。
縦軸となるブラックペアンにまつわる物語が想定内だったのは良しとしても、最終的にみんないい人になっていったのは如何なものか。最終的にみんないい人の設定が大好物の私でも、今作のそれは解せないものがある。日本外科ジャーナルの池永がその最たるもの。そもそも加藤浩次ってのがミスキャスト。もっと華奢で小狡い感じの人がいいでしょ。
手堅いはずのTBSの日曜9時枠だっただけに、ちょっと残念。福澤克雄演出に飽きてきてる感もあるな。
すずさーん!