ティムール・ベクマンベトフ監督、"ウォンテッド"。
職場にも上司にも恋人にも同僚にもうんざりしているウェスリー。彼の父親は幼い頃に彼と母親を捨てて出て行った。彼は自分探しから未だに抜け出せないでいるのをそのせいにしている。そんなウェスリーが買いものしていると、隣りにセクシーな女性が立っていて・・・。
初っ端から「なんだそりゃ!」なアクションシーンがてんこ盛りで、正直、SFとして観た方がいいのかトンデモ設定として観た方がいいのか戸惑う。
でもってアンジェリーナ・ジョリーの映画だと思って観始めたのに、主人公はジェームズ・マカヴォイで、アンジョリ姐さんはファム・ファタール的な存在だった。
ターミネーター(もちろん1)をシュワちゃんの映画だと思って観に行ったらマイケル・ビーンが主人公だったのに似てる。そしてなぜか漂うB級感も似てる。
その設定同様、演出も凝ってて派手派手でケレン味たっぷり。ただこの監督の次作を追っかけて観るかってなると、うーんてなる感じ。
とりあえずアンジョリ姐さんの存在感がハンパない。最初から最後まで、おいしいところを持っていく。それはそれで良し。
ラスト、まさかの夢オチってのはないよなーと心配したけど、さすがにそんなことはなかった。うまいことできてた。
なのに最後の最後まで漂うB級感。不思議なくらいのB級感。なんでだろ。
あれかな、やっぱり弾が曲がるからかな。物理的なことを無視して。そんな気がする。