中村義洋監督、"残穢 住んではいけない部屋"。
小説家の【私】は心霊の存在には否定的ながら、読者の心霊体験を元にした怪奇小説を書いている。久保という女子大生から、一人暮らしを始めたばかりの部屋で畳を掃いているような音がするという内容の封書が届き・・・。
原作は小野不由美の小説。なのでこれはかなり怖いはずと覚悟して観た。
しかしながら半分くらいまでは特になんてことない。なんなら全てが思い過ごしの範疇だ。
けれど、そう楽観してから物語はじんわりと舵を切った。怖い方、暗い方、深い方へ。
【私】と久保さんの交流が深まっていく様子がおもしろい。
そしてどんどん話が広がり深まり、同時に登場人物が増えていくのもおもしろい。
竹内結子と橋本愛だけでも豪華だと思っていたら、佐々木蔵之介に坂口健太郎まで出てきた。
怖い話ってのはたくさんあるけれど、根っこを辿ると実は同じ話ってのがあって、それは本当にヤバい案件ってのが腑に落ちたしゾッとした。
そんなヤバい怖い話には触れずに、そしてもちろん穢れにも触れずに生きていけますようにと切に願う。