ピエール・モレル監督、"96時間"。原題は"Taken"。
カリフォルニアで暮らす元CIAのブライアン・ミルズ。元妻は富豪と再婚し、17歳になる娘も何不自由なく暮らしている。そんな娘がパリ旅行に行くから書類に親としての許諾のサインが欲しいと言ってきた・・・。
序盤できっちり場を設えているあたりが映画的に用意周到。いくらアクション映画だっていっても、どこでも誰でも勝手に暴れられるわけじゃないもの。それなりに理由とか許される場、シチュエーションとかってものが必要だもの。
この映画は、その辺の枠組みをを最初でちゃんと設定している。ブライアンお父さんは隠れた優れた能力を持っているし、その友だちも同様だし、娘はボンクラだし、その友だちはそれ以上だし、舞台はパリだし。ある意味、ご都合主義の前借りみたいな感じか。
しかも元妻の再婚相手がとんでもない金持ち設定なのが、これまたうまい具合に作用する。ストーリーの進行上必要な設定を漏れなく準備してあるあたり、さすがのリュック・ベッソン仕事。
んでもって観ていて気持ちいいくらいにお父さんが強い。強いし荒いし容赦ない。結果的にパリの悪い奴らのグループ、3つくらい壊滅してない?ほんの2、3日で。スゴいー。
それでも娘は相変わらずだったのがもう。『ママ!』つって、やっぱり不細工な走り方してた。あれは稀に見るボンクラだな。
そいでさ、なんで96時間なんだろ。この数字の裏付けあったっけ?なくない?ただそう言ってただけだったじゃんね。まあいいか。
と、続編が2つもあるな。ボンクラ娘がまた捕まるのかな。ボンクラだからな。何度でも捕まりそうだな。
最強お父さん観たさで観てみよう。