
猫の短編小説選集、"猫が見ていた"。
著者は湊かなえ、有栖川有栖、柚月裕子、北村薫、井上荒野、東山彰良、加納朋子。
まず"猫が見ていた"ってタイトルに惹かれた。そして著者の湊かなえ、有栖川有栖、北村薫、加納朋子は好きだし、井上荒野は読んでみたかったし、東山彰良も嫌いじゃないし、柚月裕子は知らないけどこの並びなら興味はわくし。買って読むのになんの支障もなかった。
最初の1編は湊かなえ著、"マロンの話"。ミルって猫がマロンって母猫の話を始める。おもしろそうって思いながら読んでたら予期せぬところでストンと終わった。短編ゆえの儚さ。
続く有栖川有栖著、"エア・キャット"はちゃんと有栖川有栖のスタイルに則った軽めのミステリーで好き。
初めましての柚月裕子著、"泣く猫"。叙情的で、この選集の中では1番好きかも。
おなじみの北村薫著、"「100万回生きた猫」は絶望の書か"。このタイトル、読めばなるほど、そうだよなーと思える。
これまた初めましての井上荒野著、"凶暴な気分"。女だなーと思う。それも荒野って名前通りの女だなーと。名は著作を表す。
加納朋子著、"三べんまわってニャンと鳴く"。このブログを書き始める前に読んだっきりの加納朋子。だから軽く10年、ヘタしたら20年近く前に読んだっきりで止まってる。なのに読み始めたらスマホのゲームアプリの話で今時感がハンパなくてびっくり。流石だわ。
短編小説選集、短編だし作家が違うから軽めのテイストの1冊。そして期待した猫度も弱め。まあ、そうそう猫小説なんてないか。
でもタイトルと表紙の写真はいい感じ。見てるよ、猫が。猫が見てる。いい顔してるニャー。
ごきげんよう。