
カルヴィン・ジャクソン・パジェット(ジョルジョ・フェローニ)監督、"荒野の1ドル銀貨"。
アメリカの南北戦争で負けた南軍の兵士であるゲイリー・オハラと弟のフィルたちが解放される際、返却された拳銃は銃身が短く切られていた。ゲイリーは妻の待つ故郷へ戻ることにし、フィルは西部を目指す。しかしゲイリーも西部で一旗あげたいと思い、妻に家の売却を任せ、先に単身で西部を目指す・・・。
1965年製作のイタリア映画。いわゆるマカロニ・ウェスタン(スパゲッティ・ウェスタン)。主演のジュリアーノ・ジェンマ(モンゴメリー・ウッド)はマカロニ・ウェスタン(スパゲッティ・ウェスタン)のトップスターなのだそう。
ずっと観たいなーと思っていた作品。なぜならこの"荒野の1ドル銀貨"のテーマがミッシェル・ガン・エレファントのライブでSEとして長く使われていたから。ギターのアベは小さい頃から西部劇の音楽が好きだったって何かのインタビュー記事で読んだ。
なので前に今作のテーマも収録されている西部劇の音楽集みたいなCDを買ったんだけど、それに収録されていたのは口笛バージョンで、ミッシェルのSEはトランペットじゃなかったっけ?ってのがずーっと疑問だった。
で、今作を観たら確かにオープニングは口笛バージョンだった。けど途中で聴き馴染みのあるトランペットバージョンが流れてきて「これだ!」って思った。お墓のシーン。あのシーンの"荒野の!ドル銀貨"がミッシェルのSEだ。間違いない。
そしてエンドクレジットでは歌ありの"荒野の1ドル銀貨"だった。
古臭いんだろうなーと思い込んで観たんだけど何が何が。確かに今となってはベタ過ぎるシーンはたくさんある。だけどそこに古臭さを全く感じなかった。おそらくこれがオリジナルだから。これこそが元ネタだから。
だってこのタイトルからして想像はつくじゃない。1ドル銀貨がどんな役目を果たすか。けれどそれすらもすんなり受け入れられた。なんならまんまと騙された。開始23分で主人公が死んじゃったよ、おい。この後どうすんだ?って素直に思ったもの。
しかもその後も物語は二転三転するし、伏線の張り方も絶妙、最後なんて「なんで夜なんだろう?」って思ってたら演出が冴えまくりで「あ!そうきたか!」って拍手喝采。
結論。めちゃくちゃおもしろかった。
口笛バージョンしか見付からなかったけどペタッとな。