エドガー・ライト監督・脚本、"ベイビー・ドライバー"。
常に音楽を聴いているベイビー。天才的なドライビング・テクニックを買われ、犯罪組織の逃がし屋をしている。未だ失敗知らずのベイビーだが、その若さ、寡黙で常にイヤホンをしていることから、一緒に仕事をする奴らからは奇異な存在に映る・・・。
そもそもエドガー・ライトが大好きなのにYouTubeでこの冒頭6分間を観たものだから、そりゃー期待して観に行くってものだ。
昨日も貼り付けたけど今日も貼り付ける。だって何度でも観られるでしょ、これ。
この後ももちろんカーチェイスシーンはたっぷり。そしてそれと同じくらいいろんな歌もたっぷり。
この映画はカーチェイスと音楽の映画。そして実はラブ・ストーリー。
タランティーノ(は脚本だけで監督はトニー・スコットなのに『タランティーノの』って言われがち)の"トゥルー・ロマンス"みたいなピュアでバイオレンスなラブ・ストーリー。ベイビーとデボラのラブ・ストーリー。
ベイビーのミックスしたテープ、聴きまくりたい。
中盤で流れる"テキーラ"が最凶。銃声の重たく激しいリズムからの『テキーラ』は最凶で最恐で最狂。ぶっ飛ぶ。
明らかに"俺たちに明日はない"なシーンがあって、ちょっと後に『ボニー&クライド』って台詞も出てくるんだけど、エドガー・ライト的にはそんなところよりもサングラスの片方のレンズが落ちるところが"俺たちに明日はない"へのオマージュだってのがおもしろい。
最後、いろんなエンディングのパターンを想像しながら観てたんだけど、全然思ってなかったパターンだった。
だよな。今は2017年だもんな。1970年代じゃないんだもんな。だからすげーよかった。僕は好き。
デボラが世の中にはたっくさんベイビーの歌があるけど自分の歌はないって言って、ベイビーがTレックスの歌があるよって言って、はにかみながら"デボラ"を歌うシーンがあって。すっごくいいシーンなんだけど全然違うこと考えてた。
あるんだよ、デボラの歌。デボラが出てくる歌。僕が大好きなバンド、ROSSOの曲、"動物パーティー"。
デボラの家に行って やろうぜ動物パーティー
始まるぜカミナリショー 踊るよパンサー・ビキニ yeah
ベイビーとデボラに教えてあげたい。君たちの車でこの曲もかけてくれよって言いたい。
ハロー・デビー ハロー・デビー
ハロー・デビー ハロー・デビー
ベイビー&デビーに幸あれ!
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ベイビー・ドライバー" ★★★★☆