テレビ東京ドラマ、"銀と金"。
うだつの上がらない森田鉄雄はギャンブルで憂さを晴らそうとするも負け続き。たまたま出会った裏社会の大物、平井銀二のいともたやすく大金を手に入れる才能に惹かれ、『銀を超える金と呼ばれる人間になりたい』と裏社会へ足を踏み入れる・・・。
原作は"カイジ"、"アカギ"などのギャンブル漫画を多く描く福本伸行の同名漫画。
ギャンブルも詐欺も大きな括りで言えばマネーゲーム。そこには善も悪もない。勝ったものが、より多くの金を手にした者が正義。
毎回ヒリヒリする勝負が展開されて、とてもおもしろく観た。
キャストもハマっていて、中でもリリー・フランキー演じる平井銀二は出色。こういう感情を表に出さないタイプのアウトローが非常に似合う。内面に確実にある凶暴さ、それを難なく抑えてる感じが更に怖い。
そんな銀二の最終回、麻雀対決後、勝負を降りた会長へ向けての台詞。これがカッコよすぎてメモしてた。
会長、運命に『もし』というのはないんです。この牌はついさっきまで会長と森田の命運を握っていた牌。そんな牌を覗いちゃいけない。もしどうしても会長がこの牌の正体を知りたいというのなら、さっき破滅覚悟で俺にリャンソー鳴かせて自分でツモれば良かったんです。でも会長はその道を選ばなかった。示談という賢明な道を選んだ。その選択をした後で、もう一方の破天荒な道はどうだったのかと覗く行為。これは言わば運命に対する冒涜ですよ。誰もそんなことしちゃいけない。
運命に対する冒涜・・・。真理だな。
ごきげんよう。
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銀と金" ★★★★