NHKドラマ、"
ちかえもん"。
江戸時代の浄瑠璃作家、近松門左衛門が"出世是清"で名声を得たものの長い不遇の時代を過ごしている頃に始まり、次作にして代表作である"曾根崎心中"を書くに至るまでの物語。ちなみに【ちかえもん】は近松門左衛門の略称。
設定は江戸時代だけど【痛快娯楽時代劇】だけあって、台詞やナレーションや挿入歌はかなりフレキシブル。現代語やカタカナなんかも全然OK。そもそもタイトルからして"ちかえもん"なわけだし。
ちかえもん役の松尾スズキの顔芸、お初の美しさ、万吉の馬鹿を通り越して清々しいくらいのポジティブさ、黒田屋の"朝が来た"での炭坑の親分役から一変しての悪い顔、これぞNHKな豪華でしっかりしたセット、週代わりの替え歌コーナーなどなど見所はたくさん。
毎回それなりに楽しんでいたけど、それが徐々に繋がっていって最終的に"曾根崎心中"に結びつくあたり、とても練られた脚本だったんだなーと感心した。最後の最後がファンタジックだったのも好き。
こんな軽いんだけど実は中身が充実しているドラマをもっと観たいな。
・・・てな陳腐な言い回しは、わしのプライドが許さんのである。
ごきげんよう。