
2月20日(土)、柳家喬太郎独演会@みなみホール。
初めてのキョンキョンこと柳家喬太郎。全く予備知識なし。勝手なイメージは古典をしっかりやる噺家さん。根拠も何もない本当に勝手なイメージ。
幕が上がって、まず柳家喬太郎。前座の役割っぽく羽織は着ずに登場。
始まってすぐ、私が持っていた勝手なイメージは本当にただの勝手なイメージだったんだと気付いた。キョンキョン、めっちゃしゃべる。結構な勢いで流暢にしゃべる。しかも、これは落語で初めて見た光景なんだけど、高座から下りてきてまでしゃべる。こんなのもアリなんだ!って思った。
そんなハチャメチャな枕から本編へ。お医者さんが見栄を張るって噺。
このサゲがとんでもない下ネタでびっくりした。平然と『○○○○がなかった。』って言ってお辞儀して下がって行ったのがとてもシュールだった。
続いて林家たけ平。
若くて声が大きくて元気。小咄の連続ネタはナイツの細かいボケの連続みたいな感じ。
前の席のおばちゃんがものすごくウケていて、手を叩いて笑いながら座ったまま飛び上がっていた。
来月、真打ち昇進だそう。
再び柳家喬太郎。
番長皿屋敷を下地にしたネタ。これが設定はぶっ飛んでるしバカバカしいしで、すーっごくおもしろかった。なんだよ、『カウントアップ!ディッシュ!』って。落語で出てくるワードじゃないだろ。んもう。
そう、考えさせずに笑わせる、どんな手を使ってでも笑わせたもん勝ちみたいな、そんな姿勢をビンビン感じた。だからセオリーとか慣習とかに囚われていないし、オーソドックスなんてものとは程遠いスタイル。おもしろければなんだっていいんだ!そんなキョンキョン、最高。
幕が下りた。5時ちょうど。3時半開演だったから、もう終了かな?ってみんな思っていた。そしたら15分の休憩とのアナウンス。思っていたより長丁場。
再び幕が上がった。出てきたキョンキョンが言った。
『もう終わってもいい時間でしたねぇ。時間の配分を間違えちゃった。』
なので短い噺をってことで始まったネタが、なんだか今までとは違う様相。
刀に魅せられた若侍と、彼に難癖をつける浪人。この2人を演じる姿がさっきまでのキョンキョンと同一人物とは思えない程にシリアス。キョンキョン、めちゃくちゃ演技がうまい。だから怖さも充分に伝わった。
と、大古典でこの後に縦糸横糸が連なっていく"牡丹燈籠"の始まりの始まりの噺で独演会終了。
いやー、おもしろかった。キョンキョン、好き。落語、好き。
次の落語鑑賞は4月。4回目の桃月庵白酒。そしてその次が5月の立川談春。こちらは初めて。楽しみ楽しみ。
ごきげんよう。