
デイミアン・チャゼル監督・脚本、"セッション"。原題は"WHIPLASH"。
ニューヨークの名門音楽大学へ入学したドラマーのニーマン。ある日、一人で練習をしているところを教師のフレッチャーに聴かれる。フレッチャーは怖い存在だが、彼のクラス、彼のバンドに入るということは音楽家としての将来を確実に開く。翌日、突然フレッチャーがニーマンのクラスにやってきて・・・。
原題の"WHIPLASH"というのはジャズの曲のタイトル(直訳すると"鞭打ち”・・・!)。"WHIPLASH"は劇中で何度も聴くことになる、言わばこの映画の肝である。
しかし観終わって即座に思ったことは、これはジャズの映画ではないということ。なんなら音楽の映画でもない・・・と言えばさすがに言い過ぎか。けれど決してジャズの映画ではない。
ジャズを、音楽を重要なアイテムにした、サスペンスもしくはスリラーである。なんならホラー・・・と言えばさすがに言い過ぎか。間違ってもジャズミュージシャンを目指す若者の葛藤と挫折のドラマではない。
フレッチャーのキャラがスゴすぎる。尋常じゃない。超ド級のS。まさに鬼。人の顔をした悪魔。パワハラ大王。罵詈雑言名人。THE ボスキャラ。
演じるJ・K・シモンズのアカデミー助演男優賞受賞も納得の大迫力の熱演。途中で優しい顔を見せやがるところがまたニクい。
主演のマイルズ・テラーもいい。全然カッコよくないところがいい。野暮ったいところがいい。フレッチャーに飲み込まれていくのにリアリティーありまくりだ。そして撮影時はドラム初心者だったってのがスゴい。そこからあのドラム演奏までいったってのはマジスゴい。
そして若干28歳のデイミアン・チャゼル監督。ハリウッドはまたしてもスゴい才能を発掘した。
この脚本、展開が実に新鮮。思っていない方へ進むし、思っていないことが起こる。それでいて最後は圧倒的なクライマックスが用意されていて、叫びだしたくなるような興奮にカタルシスの雨が降り注ぐ。
次作が楽しみ。
これを観た直後から私の口癖は「Faster!!!!!!」である。いつか誰かに本気で叫んでみたい。もちろんスキンヘッドにして鬼のような形相で。
ごきげんよう。
"
セッション" ★★★★☆
私もワイフも観終わってBuddy Richってドラマーに興味が出まくり。
ワイフが見つけてきた動画をBGMにこの感想文を書いた。
トリオやカルテットばかり聴いてたけど、ビッグバンドもいいな。