リチャード・リンクレイター監督・脚本、"6才のボクが、大人になるまで。"。原題は"Boyhood"。
6才の少年メイソン。シングルマザーの母親が仕事を辞めて大学に復学することにしたため、姉と3人でヒューストンに移り住むことになる・・・。
12年に渡って同じキャストで撮影した画期的な作品。そしてその斬新な手法によって紡がれた物語はとても美しく、映画史に名作として刻まれるべき作品。宝物。
6才のメイソンだけじゃなく、お姉ちゃんのサマンサ、お母さん、お父さん、そしてその周りの人々、みんなの12年間の成長や老いを目にすることになる。
その結果、観終わる頃にはとんでもない親近感を覚えていた。NHKの朝ドラ以上の親近感。見守り感って言ってもいい。メイソンもサマンサも甥っ子姪っ子くらいの感覚。
なんならこの後もずっと観続けたい。うっかり撮り続けてないかなー。ないよなー。
配管工のエピソードがすごく好き。泣きそうだった。
お母さんが怒って泣き出した時。あの理不尽な怒り方。あの理不尽な理由。あのシーンが最高で、演じたパトリシア・アークエットが最高で、そして世の中の全てのお母さんが最高だと思った。
僕は生まれ変わったらお母さんになりたい。心からそう思った。
ラストシーン。12年に渡る撮影の末に辿り着いたラストシーン。台詞に説得力があり過ぎてスゴい。本当にすばらしい。もう1度書こう。宝物。
『一瞬は私たちから離れない。』
至言。
ごきげんよう。
"
6才のボクが、大人になるまで。" ★★★★★