さすがにこれまでは買うつもりなんてなかった。読むつもりなんてなかった。
"
山田孝之の東京都北区赤羽"をよりおもしろく観るためだけなら"
ウヒョッ!東京都北区赤羽"さえ読んでいればよかったのだ。何もそれ以前の作品まで読まなくてよかったのだ。
なのに・・・。
買ってしまった。読んでしまった。
赤羽の持つ何かにやられてしまったんだろう。赤羽に磁場を狂わされたんだろう。
清野とおる著、"東京都北区赤羽 増補改訂版"。
"ウヒョッ!〜"以前の話である。まだ居酒屋ちからが営業していた頃、そしてホームレスのペイティさんが赤羽で熱心に芸術活動をしていた頃である。
と、そんな説明をしたところで、このブログを読んでるほとんどの方には関係のない知らない誰かでしかない。ちからのマスターもママもペイティさんも知らないどこかの誰かでしかない。
でも僕にとっては違う。
僕は知ってる。ちからのマスターを、ママを、ペイティさんを、ジョージさんを、赤澤氏を、赤い人を、町の便利屋さんを、赤羽の母を、赤羽のUFOを。僕は知ってる。
もう僕にとってはどこかの誰かではない。東京都北区赤羽の彼や彼女なのだ。
多分、こうなることはペイティさんには分かっていたんだ。
僕が赤羽に惹かれてしまうこと、赤羽に取り憑かれてしまうこと、赤羽に取り込まれてしまうこと。
最初からそうなるようにセットされていたんだ。
ペイティさんの言う【セットされた未来人】とは、赤羽にトリコ仕掛けになる僕のことだったんだ!!!
フフ。フフフ。ここまで読みましたね。読んじゃいましたね。自覚はないでしょうけど、これでもうあなたもセットされましたよ。あなたも【セットされた未来人】ですよ。もうすでに赤羽のもつ何かにやられてますよ。フフフ。
ごきげんよう。