休日の昼間に食べたはずだ。ほんの
一昨日のことだ。あれで妖怪退治をしたはずだろ。
なのに、なぜ?どうして?
今日の昼間、気付いたら包んでいた。
鶏ミンチと豚ミンチを半々で。ニラの代わりに大葉をふんだんに入れて。
包む、包む、包む。
僕の意識も一緒に包まれていく。白い、皮に。
そして一体となる。
僕の意識も一体となって初めて餃子は餃子として存在し得る。
餃子は宇宙。でもその宇宙は外ではなく内にある宇宙。
包んで、包んで、内へ、内へ。包んで、内へ。内へ。
僕は僕の中の宇宙へと、餃子宇宙へと放り出される。
無限とも一瞬とも思える時間。
ふと我に返る。
目の前には66コの餃子が整然と並んでいた。真っ白い行列。
無事、宇宙からの帰還。
いい旅だったな。
ごきげんよう。