”ごっつええ感じ”や”笑う犬”を手がけた三木聡監督・脚本の”亀は意外と速く泳ぐ”。これが”意外と”面白い。
なんでも”そこそこ”が好きな奥様スパイに課せられた任務は、目立たずに普通の生活をおくること。彼女と彼女の周囲のへんてこな人間によるゆるーい、脱力系コメディー。
ショートコントの積み重ねのようなストーリー展開で、飽きずにみていられる。爆笑することはないが、たまにフフッと笑える気負わない映画。
私が好きなのは”そこそこ”の味のラーメン屋の話。そこの親父もスパイなので、目立ってはいけない。つまり味がおいしくても、まずくてもダメ。常に”そこそこ”でなくてはならない。
これは難しい。おいしいものをつくる方が簡単だと親父は言う。確かにそうだと思う。本当はおいしくつくれるからこそ、”そこそこ”をキープできるのだ。なんか深い気がする。すごくバカバカしい話なのに。
どこの近所にも一軒はある、うまくもまずくもないラーメン屋。繁盛してるふうでもないが、潰れもしない。よく考えると昔からあるような気がする、目立たないその店の親父はおそらくスパイだ。
亀は意外と速く泳ぐ デラックス版
/ ジェネオン エンタテインメント
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