NHK連続テレビ小説、"
あまちゃん"。
先週、ついに最終回を迎えた。まだ途中の段階で書いた感想ブログは
こちら。
東京で生まれ育った天野アキは、母・春子と一緒に母の故郷である北三陸へ。海女である祖母・夏の姿を見て海女になることを決意する。その後、南部潜りに魅せられ普通科から編入して南部ダイバーへ。
アイドル志望の親友ユイができ、海女クラブのみんなと仲良くなり、東京では地味で暗くて向上心も協調性も個性も華もないパッとしなかったアキがみんなを笑顔にしていく。と同時にアキ自身も変わっていく。
ユイとご当地アイドル、潮騒のメモリーズを結成。それがきっかけで東京へ行くことになる。アイドルとしてデビューするために。
ここで初めて知る母・春子の過去。春子と大プロデューサー・太巻、大女優・鈴鹿ひろ美との過去。
それらを消化して、なんとかアキなりのアイドルとして活躍し始めたその時、東日本大震災が起こる。
迷った末にアキは地元へ帰ることを選択。自分に何が出来るのか分からないまま。
そしてそこでできるのはやはりみんなを笑顔にすることだと気付く。
アキは海女カフェの再建と潮騒のメモリーズ復活に躍起になる・・・。
と、アキ中心のあらすじを書くとこんなとこか。
これに春子と夏ばっぱ、春子と太巻と鈴鹿ひろ美、ユイとの潮騒のメモリーズ、GMTの地元へ帰ろうなどなどの話がてんこ盛りで、これらに付随するサイドストーリーはさらに細かくさらにてんこ盛り。
要はアキの物語でありながら、実際のところ群像劇だったのである。
それも私の大好物の、みーんないい人の群像劇。結果的に悪い人がだーれもいない群像劇。
大きいのはやっぱり震災を描いたこと。
しかし震災を描くためにこの物語があったのではなく、この物語の中に震災があったってことに意味がある。
普通の生活の中で起こった震災。そしてそれをがんばって乗り越えるのではなく、起こってしまったことを受け止めながら生活していくところにリアルがある。そこに説得力が生まれ、共感を誘い、心動かされ、泣ける。
暗いトンネルの先には光。希望。
1人じゃ怖いかもしれないけど2人なら大丈夫。
あの先まで走って行ける。
2人で走って走って、ジャンプ!
でももう飛び込まないんだ。
2人だから。1人じゃないから。
目の前の穏やかな海を眺める2人は、あの日をすでに飛び越えていたんだね。
あまちゃん ★★★★★