森見登美彦著、"夜は短し歩けよ乙女"。
大学の先輩である【私】。その【私】はクラブの後輩である【彼女】にひとかたならぬ思いを抱いている。しかし【彼女】にその思いは届かず、いつも後ろ姿を追うばかり・・・。
と、いつものように書いてみたものの、これは物語の導入ではなくただの設定である。
小説は4章からなる。1章ずつ、場所を変え【私】が【彼女】を追い求める。夜の先斗町で、下鴨神社の古本市で、大学の学園祭で、風邪が猛威を振るう京都の街で。
追い求めるなんて書くとちょっと重たくて怖いが、物語はかなりポップ。そしてファンタジック。
現実離れした設定や登場人物もチラホラリ。3階建ての電車とか天狗とか。
しかも【私】と【彼女】の双方の語りが入れ替わりながら物語は進む。つまり主人公は2人。
にしても【彼女】が魅力的過ぎる。
黒髪の乙女で、他人を疑うことを知らず、好奇心の塊。そして酒を飲ませたらうわばみ。
途中から"あまちゃん"のアキちゃんこと能年玲奈ちゃんにしか思えなかった。
3章の学園祭においては、緋鯉を背負って達磨の首飾りをつけ林檎飴を舐めているのである(なんのこっちゃであるがそうなのである)。それも嬉々として。こんな姿の純粋無垢な黒髪の乙女なんて、能年ちゃんしかイメージできない。
そこに『なむなむ』だの『おともだちパンチ』だのって最強なフレーズがぶっ込まれるのである。
私の『ロマンチック・エンジン』も発動するってなもんである。
私が映画プロデューサーなら、すぐさまこの小説の映画化企画書を作成し映画会社に売り込みたい。
主演はもちろん能年ちゃん。そして【私】はその先輩だから、やっぱりズブン先輩こと種市こと、えーと、福士蒼汰で。
いいと思うなー。あ!脚本はクドカン先生にお願いしなきゃ!そして大人計画の役者大挙出演でよろしく!
うわー夢膨らむー!