
ザック・スナイダー監督、"マン・オブ・スティール"。制作・脚本はクリストファー・ノーラン。
銀河の彼方、クリプトン星は滅亡の危機にあった。危機を招いた体制側への不満からゾッド将軍は反乱を起こすが、捕らえられ隔離されてしまう。しかし星の滅亡は目前。クリプトンの行く末を案じるジョー・エルは、自然出産によって新しく生まれた命にクリプトンの未来を託す・・・。
"
パシフィック・リム"、"
スター・トレック イントゥ・ダークネス"と観てのこれである。もうお腹いっぱいである。
これまた戦うのだ。これもまた殴り合うのだ。これもまた拳と拳なのだ。
そしてさらに今作はスピードがスゴい!速い!マッハ!ビューッ!
戦いのシーンはそりゃースゴい。
しかしよくできているのはそれだけではない。いかにして主人公がスーパーマン(って呼ばれ方も含めて)になったのかってところ。その誕生、成長過程、現在、葛藤と覚悟。これが実にうまいことできている。
極めて陽性なイメージの昔のスーパーマンとは別の、なんだか哀しみを宿した存在に仕立て上げたところがノーランっぽいし、そこがいい。
んで。
ゾッド将軍の言い分やしようとしていることに一理もない訳ではない。
んだけどこれって、大航海時代に新大陸発見なんつって現アメリカがしたことと一緒よね。
それをアメリカの映画人がアメリカの資本でアメリカ映画としてバッババーン!って公開するのって、自己矛盾なのか自虐なのか自己反省なのかなんなのか。
訊いてみたいところである。
にしても。
実のところスーパーマンより何より、養父のケビン・コスナーのカッコよさが印象に残ってしまっている。
あれはズルい。ごっつぁんゴール級。
いやー、観たなー。満腹だなー。しばらくはこの手の映画はいいかなー。しばらくは。
マン・オブ・スティール ★★★★