レン・ワイズマン監督、"トータル・リコール"。
21世紀末の世界大戦の結果、地球上で生活できる場所はごくわずかとなった。イギリスの辺りはUFBと呼ばれ富裕層が住み、オーストラリアの辺りはコロニーと呼ばれ貧困層が住む。この2箇所はフォールと呼ばれる巨大なエレベーターで地球内を直通することで移動できる・・・。
今作はシュワちゃん主演の同名作のリメイクで、もちろんオリジナルはその昔に観たけれど、もう設定からしてこんな話だったけ?と思いながら観ていた。でもおもしろかったし、よくできていたからそんなことはどうでもよくなった。
近未来のセットや乗り物やロボットの造形が見事で、これは映画館で観るべきだったとちょっと後悔した。
記憶。覚えていることが全てだとすると、覚えていないことはなかったことになってしまう。
この映画みたいに誰かに別の記憶を植え付けられることはなくても、長い年月を経るうちに違った記憶になってしまっていることは実際にある。本当にそうだったのか分からなくなる時がある。
今となっては確かめようがなかったり、確かめたくなかったり。
そんな記憶についての思考をどんどん突き詰めていくと、自分の存在がなんなのかさえ解らず震えている40の夜が更けていくので止めておこう。
にしても、敵役の女の強さと執念には恐怖を覚えた。夢に出て来そう。
・・・いや、夢に出て来たらダメだ。この映画の冒頭と同じになってしまう。
そして実は私は諜報員だったりして。・・・って、え〜。