真造圭伍著、”ぼくらのフンカ祭”。
ちょっと前にこの漫画を読んで、そしたら次の日の南日本新聞で桜島の爆発が云々って記事が1面で、真ん中にはそんな特集があって、その記事を広げて漫画を載せて写真を撮ってみたのが上の写真。
これといった特徴のない町、金松町でいきなり休火山が噴火。そんな金松町の男子高校生、富山と桜島(これ2つとも苗字)は、にわかに盛り上がりを見せる町に戸惑いを覚えたり期待を抱えたり・・・。
桜島と暮らしている鹿児島県民にとってはシンパシーを覚えないことが不可能な漫画。
僕らは桜島が噴火するのを目の当たりにしながら、時に耳で聞きながら、時に肌で感じながら、灰が降る街で当たり前に暮らしている。いつもいつでもフンカ祭。そんな街、鹿児島。そんな鹿児島、LOVE。
しかし物語の高校生はいきなりの状況を素直に受け入れられず、軽い衝突や軽い葛藤があったりして。でもまあ2人はなんとか友達で。結局のところ、友情っていいなって話。
それも著者が20代半ばだからこそのリアルと瑞々しさと諦めがないまぜになった話。なんかいい。
デビュー作の”森山中教習所”と短編集”台風の日”も読んでみよう。